こんにちは!行政書士の横山です。
せっかく涼しい(寒い?)気候になってきたのに、雨ばかりの毎日で残念ですね。
たまには旅行に行って、温泉に入って、お酒を飲んで、、な日を過ごしたい今日この頃です(笑)
さて、いきなり刺激的なタイトルでスタートしましたが、今日は死後事務委任についての記事となります。
1.”ひとり”になったら何がおきるか?
言わずもがな、人はいつか亡くなります。その時に配偶者(旦那様もしくは奥様)に看取られて亡くなるのか、お子様に看取られてなくなるのか、もしかしたら大切な方に先立たれて独り身の方もいるかもしれません。。。
寂しい話ですが、いつか必ず訪れるその時にもし身寄りがなく、自分一人だったら何が起こるでしょうか?
今、契約している携帯電話はどうなるのでしょうか?一人でアパートに暮らしていたとしたら、電気、ガス、水道はどうなるでしょう?自分の埋葬は誰がやってくれるのでしょうか?
遺言書というものが存在します。自筆でも有効ですし、公正証書にすることもできます。しかし、遺言書はあくまで自分の財産の処分について示すまでであり、葬儀社は○○にしてくれ、N〇Tの解約手続きをしてくれ、などということは書くことができないわけです。
そこで死後事務委任契約という契約が存在するのです。
2.死後事務委任契約とは
委任者が親族以外の者である受任者に対し、葬儀、火葬、納骨等の葬送、その他自身が亡くなった後に必要な諸手続きをすることを委託する契約です。
(死後事務委任契約については本ホームページにも記事がありますのでこちらもご覧ください。)
契約ですので、委任者と受任者との間での取り決め内容は多岐にわたります。ほんの一例ですが、
・死亡届の提出
・葬儀・火葬に関する手続き
・死亡直後の緊急対応
・住居内の遺品整理
・埋葬・散骨に関する手続き
・PC・携帯電話の情報抹消手続き
・健康保険・年金等の資格抹消手続き
・住民税・固定資産税の納税手続き
など、少し上げただけでもこれだけの手続きがあります。
(※独り身だから後のことはどうでもいい、と投げやりな気持ちにならず最後までお読みいただけると幸いです。解約手続きが行われず、何十年も口座から料金が引き落とされ続けていた例もあります)
3.死後事務委任契約のメリット
契約する本人(委任者)にとっては自分の身の回りのことをしっかりと清算できる、というメリットになるかと思います。
関係者へ連絡をしたり、自分のSNSなどのアカウントを削除したり、各種手続き、葬儀から埋葬など、もし独り身であったり、親族と疎遠であったりした場合には誰も手続きをしてくれません。
また、先ほど少し書かせていただきましたが、公共料金は解約されなければ料金が引き落とされ続けます。
アパートにお住まいで居住者が変わればもしかしたら光熱費は引き落としされなくなるかもしれませんが、携帯、固定電話料金、NHKへの支払いなど永久に引き落とされ続けてしまいます。
そういったことも含め、契約者本人(委任者)の思いを叶える契約です。
※ただし、万能ではありませんので、独り身の方であって死後のあらゆる手続きをお願いしたいと考えていらっしゃる方は遺言書も併せて書かれることをお勧めいたします。(死後事務委任契約では財産についての処分を定める事はできません)
4.まとめ
「日本の世帯数の将来推計(全国推計)」によると2015年~40年の間に単独世帯は34.5%⇒39.3%に増加し、65歳以上の高齢者に限ると32.6%⇒40.0%に増加すると言われています。
決して他人事ではなく、自分の死後を考えなければならない時もあるかと思います。
遺言書だけではなく、死後事務委任契約というものも存在するのだと知っていただけたら幸いです。
もし、詳しく契約についてお聞きしたい方がいましたら、お近くの司法書士・行政書士事務所を訪ねられるとよいと思います。
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